2008/08/09

「敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~」

この時期になると、太平洋戦争関連の映画や書籍を多く目にするようになりますね。
CS放送でも関連の映画が多く放送されている中で、イッセー尾形主演の「太陽」を見ました(レビューはこちら)。
偶然なんだけど、読み直しているうちに8月になってしまった「特攻 最後の証言」もまだ読んでる途中。元特攻隊員の証言集なんだけど、特攻ってゼロ戦くらいしか知らなかったのが本当に不勉強で恥ずかしくなる。生き残った方の言葉は非常に重く、身が引き締まる思いがする。


元ナチスの親衛隊クラウス・バルビーの生涯を追ったドキュメンタリー映画。
彼は多くのユダヤ人やレジスタンスを拷問にかけ、収容所に送り、その残忍さから“リヨンの虐殺者”と呼ばれていた。戦後は、アメリカ陸軍情報部に見いだされ、対ソ連工作員として働く。その後、フランスに身柄引き渡しを要求され、ボリビアへ亡命。軍事政権を誕生させた立役者となる。最後は裁判で終身刑を言い渡される。1991年、刑務所内の病院で癌で死亡。

ナチス関連の映画で記憶に新しいのが『ヒトラーの贋札』、『ヒトラー 最期の12日間』だが、これはドキュメンタリー映画。当時の映像や写真、記事、インタビューで構成され、ラストには20年間封印されていた裁判の映像も使われている。



拷問にかけられた人々の証言に胸が苦しくなる一方、バルビーの娘や彼の裁判で弁護した弁護士の言葉にバルビーの違った一面が垣間見える。
彼の行為は許されざる悪行の数々で裁かれて当然とも思うが、彼の能力が必要とされ政治に利用されていた事や、そもそもの根底にある戦争について考えさせられてしまった。

ナチスやバルビーの悪行を暴き晒しただけの映画ではない。敵対していたアメリカが戦後ナチスを利用していたなんて。
映画タイトルの「敵こそ、我が友」はこの事なのか。「昨日の敵は今日の友」なんてにこやかなもんじゃない。現在も多くの闇が国家の背後に渦巻いているのだろう。


TVか何かで大きく取り上げられたのだろうか?
連日混みあっていると事前に聞いていたが、夏休みとはいえ平日の昼間見に行ったにもかかわらず観客が多かった。しかも、あの戦争を体験されたであろう年配の方が非常に多く、私がいるのが場違いな気がしてしまうほどだった。この映画を見て、彼らが何を感じたのか声をかけたい衝動に駆られた。

モノクロやセピア色の薄暗い映像が淡々と流れていくので、興味が薄いと睡魔に襲われる可能性が大きい。全く退屈さは感じなかったのだけれど、映画館に来る前に動き回ってた為か、睡魔にやられた・・・。もう一度、見たいなぁ。

公式サイト:http://www.teki-tomo.jp/

敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~@映画生活

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